はじめに

 第70回別府大分毎日マラソン大会は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて2021年2月7日(日)から2022年2月6日(日)に日程を延期しました。開催の延期は、1952年の第1回大会から続く別大の長い歴史の中で初めてのことです。風光明媚な別府湾を望む湾岸ロードで、日本を代表するトップアスリートと3時間30分の厳しい壁を乗り越えた市民エリートランナーが同じ舞台で健脚を競い合う、別府・大分の新春の風物詩。4,000人近いランナーが一斉にスタートする壮観な風景を、2021年2月には見ることはできません。

 「毎年、別大に出場するためだけに練習を重ねてきた」「別大を走ることが、ランナーとしての私の1年の始まりです」―――。開催を望む多くの市民ランナーの方から、連日、問い合わせの電話や励ましのメールをいただきました。しかし、来年2月の感染状況が読めない。万が一、クラスターが発生した場合には地域医療の崩壊も招きかねない。ボランティアの確保のめども立たない―――。大会開催には予想を超える課題が山積していました。規模をエリートアスリートのみの100人に減らしてでも開催できないかとも考え、事務局で各種団体の皆さまと協議を重ねて参りました。
しかし別大は、五輪を目指すクラスのエリートアスリートと、エリート市民ランナーが共にスタートを切り、自らの限界に挑戦するのが最大の魅力であり特徴です。しかも2021年の大会は記念すべき節目の70回大会でもあります。多くのリスクを抱えつつ、規模を縮小してまで開催する意味があるのか。悩みに悩んだ結果、出した結論が、大会の延期でした。

 2021年に本大会を開くことはできない。でも、別大を心待ちにしていたランナーの皆さまには何かを楽しんでいただきたい。2022年2月、盛大に第70回記念大会を開くためにも、別大の灯を次回につなぐためにも、キックオフイベントとしてリモート大会を開催できないか検討に入りました。また、これまで資格審査に阻まれ参加できなかった方にも門戸を広げ、「別大」を走ってもらいたい。それぞれの居住地で風を切り「別大」に思いをはせつつ走っていただき、日本各地からリモートでつながり合い、次の本大会につなげたいと。

 ご存じの通り、別府市は日本を代表する温泉地であり、大分市のスタート地点には全国でも珍しい野生のサルがみられる高崎山、水族館「うみたまご」もあります。「日本一のおんせん県」大分は海の幸、山の幸の食材にも恵まれた魅力あふれる観光立県です。事務局としては、リモートマラソンに参加していただける方には、ぜひ大分にご来県いただき、風光明媚な新春の湾岸ロードを走っていただきたい。大分の魅力に直接触れていただきたい。リモートをきっかけに、大分の良さを再発見していただきたい。そんな思いもリモート大会開催を決意した理由の一つです。

 本大会のコースでもある別府湾の湾岸ロード(別大国道)の歩道をモデルコースとして走っていただければ幸いです。宿泊パックを利用し、実際に大分で走っていただいた方には、心ばかりですが特典も準備いたします。リモートマラソン「別大チャレンジ2021」。コロナ禍のニューノーマルマラソンとして、ぜひ挑戦していただきたいと願っています。

別府大分毎日マラソン大会
実行委員会リモート事務局